資金繰り・業種別ファクタリングガイド|請求書・注文書・入金サイト別に解説

【最新】建設業の倒産が過去最多を更新中!原因・危険サイン・資金繰り対策を徹底解説

※本記事にはアフィリエイト広告が含まれます。

建設業の倒産ニュースを見ると、「うちはまだ大丈夫」と感じる一方で、資材費や外注費の支払いに不安を覚える経営者も多いはずです。受注があっても、入金前に支払いが重なると、資金繰りは少しずつ苦しくなります。

問題は、倒産リスクが突然表面化するわけではないことです。利益率の低下、入金遅れ、手形や長い支払いサイト、外注費の上昇が重なると、黒字案件を抱えていても現金が足りなくなることがあります。危険サインを早めに見つけることが重要です。

この記事では、建設業の倒産が増えている背景、資金繰り悪化の危険サイン、倒産を避けるために確認したい対策を整理します。

この記事でわかること
  • 建設業の倒産が過去最多を更新している最新データと地域別の傾向
  • 2026年に倒産リスクを加速させる3つの新たな脅威(LIXIL出荷停止・ナフサ危機・手形廃止)
  • 倒産する会社に共通する7つの危険サインと自己診断チェックリスト
  • 倒産を回避するための資金繰り改善策(ファクタリング・注文書FAの活用法)
目次
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建設業の倒産件数が過去最多を更新【2025年〜2026年最新データ】

帝国データバンクの調査によると、2025年の建設業倒産は前年比6.9%増の2,021件。2013年以来12年ぶりに2,000件の大台を突破し、2000年以降で初めて4年連続の増加を記録しました。

出典:帝国データバンク「建設業の倒産動向(2025年)」(2026年1月13日発表)

倒産件数 前年比 主な背景
2021年 1,065件 −16.5% ゼロゼロ融資で延命
2022年 1,291件 +21.2% ウッドショック・アイアンショック
2023年 1,671件 +29.4% ゼロゼロ融資の返済開始
2024年 1,890件 +13.1% 人手不足・資材高騰が深刻化
2025年 2,021件 +6.9% 過去10年最多・4年連続増加

上半期だけで986件──年間を通して高止まり

2025年上半期(1〜6月)の建設業倒産は986件で、前年同期の917件を上回りました。上半期としても過去10年で最多です。下半期はさらにペースが加速し、下半期だけで1,035件に達しました。

倒産原因の内訳──「物価高」が最多240件

2025年(暦年:1月〜12月)の建設業倒産を原因別に見ると、以下の通りです(帝国データバンク調べ)。

出典:帝国データバンク「建設業の倒産動向(2025年)」

倒産原因 件数 ポイント
物価高倒産 240件 全業種で建設業が最多。資材・燃料の高騰を転嫁できず
後継者難 120件 経営者の高齢化。事業承継の遅れ
人手不足倒産 113件 建設業で初めて100件を突破。前年99件から増加

地域別──中国地方・中部地方で増加が顕著

全国9地域のうち6地域で倒産が増加しました。特に目立つのは以下の地域です。

  • 中国地方:120件(前年比+18.8%
  • 中部地方:291件(前年比+17.8%

地方の中小建設会社ほど、元請からの価格転嫁が進まず、コスト上昇をそのまま被っている実態が浮き彫りになっています。

2026年、倒産リスクをさらに加速させる3つの新たな脅威

2025年の倒産データだけでも深刻ですが、2026年に入ってからさらにリスクが積み上がっています。

① LIXILビル用防火戸の出荷停止

2026年3月31日、LIXILは2016年11月以降に出荷したビル用防火戸94認定で、国交大臣認定書と異なる仕様の製品を販売していたことを公表しました。

LIXIL防火戸問題の規模
  • 対象製品:PRO-SE・BFG、PRESEA-S、RX-60/80、E-SHAPE、MLシリーズなど
  • 販売数:約80万セット
  • 設置建築物:全国約3万8,400棟
  • 2026年4月1日より認定取得が完了するまで出荷停止

ビル用防火戸はマンション・オフィスビル・商業施設の新築工事に不可欠な部材です。LIXILは防火戸の国内シェアが高く、代替品の調達が困難なケースも出ています。

この出荷停止により、以下の影響が建設会社に直撃します。

  • 工期の遅延:防火戸が届かず建物の竣工が延びる
  • 追加コスト:代替メーカーの製品は割高になる可能性
  • 資金繰りの悪化:工期が延びると入金も遅れる。一方で人件費・リース料は発生し続ける

② ナフサ危機による建材高騰

2026年、中東情勢の緊迫化によりナフサ価格が急騰。石油由来の建設資材が軒並み値上がりしています。

建設物価調査会・日本建設業連合会のデータでは、2021年1月と比較して建設資材物価は土木で41%、建築で37%上昇(日建連パンフレット2025年12月版)。とくに塩ビ管・断熱材・防水シートなど石油化学製品の影響が大きく、契約済み案件の利益を直撃しています。

▶ ナフサ危機の詳細と影響品目は2026年ナフサ危機で何が起きている?原材料高騰が中小企業の資金繰りを直撃する理由で解説しています。

▶ 品目別の最新価格は建設資材高騰まとめ2026年4月最新【品目別15品目一覧】をご覧ください。

③ 手形廃止と取適法の施行

2026年1月に取適法(旧・改正下請法)が施行され、手形による下請への支払いが原則禁止に。さらに2026年9月末には手形の振出期限、2027年3月末には手形交換の取り扱い終了が控えています。

建設業は全業種で手形依存度が最も高く、支払いサイトの短縮(従来90日→60日以内)により、元請企業は30日分の追加運転資金を自力で確保しなければなりません。

▶ 手形廃止の期限と対策は手形廃止で建設業はどう変わる?2027年3月の期限と今すぐやるべき対策で詳しく解説しています。

建設業で倒産が急増している5つの構造的な原因

前章で紹介した2026年の新たな脅威に加え、建設業にはそもそも倒産しやすい構造的な問題があります。

【図解】建設業の「先出し・後入金」構造が資金繰りを圧迫する仕組み

工事受注
材料費・外注費
を先払い
工事期間中
人件費・重機
リース料が発生
工事完了後
入金は60〜90日後

↓ このギャップを埋める手段

ファクタリング
完工後の売掛金を前倒し入金
注文書ファクタリング
着工前に注文書で資金調達

原因①:資材価格の高騰を請負単価に転嫁できない

鉄鋼・木材・生コン・セメントなど主要建設資材は、2021年以降一貫して高値圏にあります。しかし、価格転嫁が進んでいるのは鹿島・大林などのスーパーゼネコンに限られ、中小の下請企業には転嫁の余地がほとんどありません。

「物価スライド条項」は公共工事で制度化されていますが、民間工事では適用されないケースが多く、受注時と施工時の価格差がそのまま赤字になります。

原因②:人手不足による外注費の急騰

建設業の有効求人倍率は全産業平均の約4〜5倍(2025年:建設業5.27倍、全産業1.26倍=約4.2倍、厚生労働省「職業安定業務統計」)。人が足りないため外注単価が高騰し、自社で人を抱えれば人件費が経営を圧迫します。

2025年の人手不足倒産は113件で、建設業では初めて100件を超えました。2024年4月からの時間外労働上限規制(2024年問題)も、工期延長と人件費増加のダブルパンチとなっています。

原因③:ゼロゼロ融資の返済が本格化

コロナ禍で多くの建設会社が利用した「ゼロゼロ融資」(実質無利子・無担保融資)の据置期間が終了し、返済が本格化しています。

2025年度上半期だけでゼロゼロ融資利用後の倒産は214件(東京商工リサーチ調べ)。コロナ借り換え保証の元本返済据置期間も80%が2年以下に設定されており、据置期間切れ→返済不能→倒産のルートが拡大中です。

原因④:重層下請け構造による連鎖倒産リスク

建設業は「元請→一次下請→二次下請→三次下請」の重層構造です。上位の会社が倒産すると、下請企業は未回収の売掛金を抱えたまま連鎖的に資金繰りが悪化します。

とくに二次・三次下請は元請との直接契約がないため、元請の経営状態を把握しにくく、突然の不払いに対応できません。

原因⑤:後継者不在による「あきらめ廃業」

2025年の建設業倒産のうち後継者難による倒産は120件。経営者の高齢化が進むなか、事業承継の準備が間に合わず、赤字ではないのに廃業を選ぶ「あきらめ廃業」が増えています。

倒産する建設会社に共通する7つの危険サイン

倒産は突然起きるように見えて、実は数ヶ月〜1年前から兆候が出ています。以下の項目に当てはまるものがないか、チェックしてみてください。

倒産リスク自己診断チェックリスト

資金繰り表を作成していない(毎月のキャッシュフローを把握できていない)
手形依存度が高い(売上の30%以上が手形回収)
売掛金の回収サイトが90日以上(材料費・外注費は先払いなのに入金が3ヶ月以上先)
元請1社への依存度が50%以上(その元請が倒産したら連鎖する)
赤字受注をしている(仕事を取るために原価割れで受注している)
ゼロゼロ融資の返済が始まっている(月々の返済が資金繰りを圧迫)
社会保険料や税金の滞納がある(差押えのリスクが迫っている)

3つ以上当てはまる場合は、資金繰りの改善に早急に取り組む必要があります。とくに「資金繰り表を作成していない」会社は、気づいたときには手遅れになっているケースが少なくありません。

高橋廉

ファクタリング会社への取材によると、相談に来る建設会社の多くは「あと2週間で資金がショートする」という段階です。もっと早い段階で手を打っていれば、選択肢は格段に多くなります。

倒産を防ぐための資金繰り改善策

危険サインに心当たりがある場合、まず取り組むべきは資金繰りの見える化と改善です。ここでは実効性の高い4つの対策を解説します。

対策①:資金繰り表の作成と毎月の管理

資金繰り表は「いつ・いくら入金され、いつ・いくら支出するか」を可視化するツールです。Excelでも十分作成できます。

最低でも3ヶ月先までの資金繰り予測を立てましょう。工事の入金時期と外注費・材料費の支払時期をマッピングすれば、いつキャッシュが不足するかが事前にわかります。

対策②:公的融資・補助金の活用

日本政策金融公庫の「セーフティネット貸付」や、各自治体の制度融資は、銀行融資よりも審査が通りやすい傾向があります。

ただし、融資は審査に2週間〜1ヶ月かかるため、資金ショートが迫っている場合の緊急対策としては不向きです。

対策③:ファクタリングで売掛金を即日現金化

ファクタリングとは、工事完了後に発生する売掛金(請求書)を買い取ってもらい、入金を前倒しする資金調達方法です。借入ではなく債権の売却なので、負債が増えません

銀行融資 ファクタリング
審査対象 自社の信用力 売掛先(元請)の信用力
入金スピード 2週間〜1ヶ月 最短即日〜翌日
負債計上 負債として計上 負債にならない
赤字・税金滞納 審査に大きく影響 売掛先の信用力次第で利用可
手形依存 手形割引は2027年で終了 手形廃止後も利用可能

建設業でファクタリングが選ばれる理由は明確です。

  • 入金サイトが長い(90〜120日)→ ファクタリングで60〜90日分のキャッシュを前倒し
  • 審査が自社ではなく元請→ 赤字決算や税金滞納があっても、元請(売掛先)がゼネコンや官公庁なら審査に通りやすい
  • 手形廃止後の代替手段→ 手形割引が使えなくなる2027年以降も継続利用できる

▶ 建設業のファクタリング活用法は建設業のファクタリング完全ガイド|手数料・審査・一人親方の活用法で詳しく解説しています。

対策④:注文書ファクタリングで受注段階から資金確保

通常のファクタリングは工事完了後の請求書(売掛金)が必要ですが、注文書ファクタリングなら工事の受注段階(着工前)で資金調達が可能です。

工事を受注したが材料費の先払い資金がない──そんな場面で、注文書や発注書をもとに資金を調達できます。

  • LIXIL出荷停止で代替品を割高な価格で緊急調達する資金が必要なとき
  • 資材高騰で当初の見積もりより材料費が膨らんだとき
  • 人手不足で外注費が予想以上にかかるとき

▶ 注文書ファクタリングの詳しい仕組みは注文書ファクタリングとは?仕組み・手数料・対応会社を解説をご覧ください。

建設業に強いファクタリング会社の選び方

ファクタリング会社は数多くありますが、建設業の特性を理解している会社を選ぶことが重要です。以下の3つの軸で比較しましょう。

軸①:建設業の取引実績があるか

建設業の売掛金は他業種より金額が大きく、入金サイトも長い傾向があります。建設業の取引実績が豊富な会社は、業界の商慣習を理解しているため審査がスムーズです。

軸②:注文書ファクタリングに対応しているか

工事着手前の資金調達ニーズに応えられるかは重要なポイントです。注文書FAに対応しているのは一部の会社に限られます。

軸③:手数料と入金スピード

手数料は2社間で10〜18%、3社間で1〜9%が相場です。入金スピードは最短即日〜3営業日が一般的。資金繰りが逼迫しているときは、スピード重視で選びましょう。

▶ 建設業に強いファクタリング会社の比較は建設業におすすめのファクタリング会社10選【注文書FA対応・手数料比較】でまとめています。

2026年の建設業倒産──今後の見通し

帝国データバンクの倒産リスク分析調査(2025年上半期)では、職別工事業が1位(14,510社)、総合工事業が2位(11,892社)にランクイン。建設業全体として高リスク企業が集中しています。

2026年後半にかけて、以下の要因でさらなる倒産増加が見込まれます。

  • LIXIL出荷停止の長期化:認定取得まで数ヶ月〜半年以上かかる可能性。代替品調達のコスト増と工期遅延が継続
  • 手形振出期限(2026年9月末):手形による支払い繰り延べが完全に不可能に
  • ゼロゼロ融資の返済ピーク:据置期間終了のラッシュ
  • 資材価格の高止まり:円安・エネルギー高が改善しない限り下落は見込みにくい
高橋廉

建設業界全体の受注は好調です。再開発やデータセンター建設で仕事はあります。しかしその恩恵は大手に集中し、中小企業は「仕事があるのに倒産する」という矛盾した状況に追い込まれています。

まとめ:倒産リスクを下げるために今すぐやるべきこと

建設業の倒産は2025年に2,021件と過去最多を更新し、2026年はさらにリスクが積み上がっています。

今すぐやるべき3つのアクション

① 資金繰り表を作る
3ヶ月先まで。「いつキャッシュが足りなくなるか」を数字で把握する

② 危険サインをチェックする
本記事のチェックリストで自己診断。3つ以上該当したら即行動

③ 資金調達の選択肢を広げる
銀行融資だけに頼らず、ファクタリング・注文書FAを選択肢に入れておく。事前に見積もりだけ取っておけば、いざというとき最短即日で資金化できる

👇 ファクタリングを基礎から理解したい方は、まずこちらをどうぞ。

倒産する会社は「突然倒れる」のではなく、「兆候を見逃し続けた結果」倒れます。この記事の情報を使って、自社の現状を冷静に見直してみてください。

▶ 建設業のファクタリング活用法を詳しく知りたい方は建設業のファクタリング完全ガイド

▶ 注文書段階で資金調達したい方は注文書ファクタリングとは?仕組み・手数料を解説


出典・参考資料

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この記事を書いた人

元地方銀行員、元ファクタリング会社審査部。銀行員時代は4年間で200社超の決算書を審査。転職後のファクタリング会社では営業・審査を合わせて8年、累計約4,000件の案件に携わった。「業者がどこを見ているか」を審査担当者の立場で知っている。日商簿記2級・FP2級保有

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